外資系コンサルのUSCPA学習日記

USCPA取得に際し、その記録及びその他日々思うことを徒然なるままに書き記します。

M&Aコンサルの働き方

ご無沙汰しております。2月頃から最近まで仕事に忙殺され、正直USCPA学習どころではありませんでした。3月と4月にBECとAUDを受験しましたが、それぞれ、69と70で玉砕しました。

USCPAの学習をベースに、転職には成功したわけですが、上記のとおり一向に全科目合格の目処が立ちません。笑
ここまで数ヶ月に渡って稼働が高くなるとは、正直予想外でした。2月以降の月平均学習時間は20時間程度でした。

 

さて、USCPA取得後もしくは取得を目指しながらM&A関連業務への従事を検討されている方もいらっしゃると思います。
一方、凄まじく激務だという噂を聞いて踏み出すことを躊躇されている方も多いのではないでしょうか。今回は、そういった方にM&A業界参入検討の判断材料を提供する趣旨で、実態を書いてみようと思います。

 

■残業時間
部署や職階にもよりますが、月平均でミニマム60-70時間程度です。私自身、40時間程度の残業で済んでいる月もあれば、100時間を超える残業が発生している月もあります。
加えて、業務外での自己学習時間も必要となります。私の場合は、USCPAの科目で言うと、表面的なBECのファイナンス領域を深め、凄まじくマニアックな論点知識を増やすことが、現状の自己学習となっています(これを怠ると、業務の生産性が低下し、残業時間が増加することを身をもって知りました)。

 

■業務の性質
上記残業時間は、個人の能力に依拠する部分もありますが、業務の性質による部分も大きいと思っています。私の場合、サービス内容は違えど、前職もコンサルだったのでこの点に関して大きなギャップはないのですが、事業会社からの転職だとギャップを感じる部分もあると思うので、項目を設けました。
当該項目について、書きたいことは2つです。1つは、業務がUncontrollableになりがちなこと、2つ目は、正解のない中でロジックを固める必要があること、です。

①業務がUncontrollable
業務がUncontrollableと聞くと、仕事ができない人にしか当てはまらないんじゃないの?という気がするかもしれませんが、そうではありません。基本的にこの業界はクライアントファーストなので、報告期限や買収スキームの変更等、クライアントの意向1つで急激に稼働が上がることがあります。

②正解がない中での合理的説明の必要性
コンサルティングやアドバイザリー業務においては、1つの確立された正解が存在しないため、提供するサービスや数字について、合理的に説明可能かどうか、が重視されます。
ロジックを積み上げて合理的説明を作るには、それをサポートするためのエビデンスに関する情報を集め、解釈を検討し、頭の中で納得のいく文章に落としていく作業が必要となります。1つ1つの論点について上記作業が必要となり、これにかなりの時間を要します。
そうして固められた数値や説明に合理性があれば、それが1つの正解となります。したがって、正解は1つではなく、一定の合理性が担保されていれば、複数の解が存在し得ることを意味します。

 

■まとめ
私は新卒からコンサルティング業界に身を置いているため、上記の残業時間に対して一般的にどのような印象を持たれるのか分かりません。しかし、短くはないだろうということは理解できます。実際にUSCPA学習時間やその他プライベートの時間を確保するのが難しいことも多いです。

しかし、それらの時間を犠牲にしてでも得る価値があると思える実務経験が積めており、チャレンジングな状況で仕事をしたい人には是非経験して欲しいなと思います。

 

以上です。